悩ましいリンドウ&ついでにミヤマリンドウ

 この辺で、秋に咲く大型のリンドウには何があるんだろうか?どうもよくわからなくなってきたので、あらためてお勉強。

 可能性は
・リンドウ
・エゾリンドウ
・オヤマリンドウ
・エゾオヤマリンドウ

1)リンドウとエゾリンドウの違いから調べていったが、秋田県におけるリンドウの分布は非常に限定的である(秋田県のレッドデータブックによる)ことがわかったので、ほぼリンドウを排除できる。
2)草丈が高く、何段にも花をつけているリンドウがあったら、「エゾリンドウ」だと考えていいのだろう。
3)オヤマリンドウには三本の葉脈があるらしい。エゾリンドウと考えるには華奢(線が細い)で、三本の葉脈が見て取れたら、オヤマリンドウでいいのだろうか。(いや、エゾリンドウにも「主脈と平行に側脈があり」となっている・・・)
4)茎頂以外に花がなくて、3本の葉脈もなければ(目立たなければ?)、エゾオヤマリンドウの可能性が高いけれども、エゾリンドウの小さい株であることは排除できない・・・のだろうな。

*ちなみに、「エゾオヤマリンドウ」で画像検索をかけると、茎頂以外に花をつけている「エゾオヤマリンドウ」の記事などが沢山出てくる・・・

今日の結論は、よくわからないでした・・・

*最後に、ミヤマリンドウもつけておきます。8月30日に焼石岳9合目から南本内岳に向かう途中。(この記事の最後です)


資料 
1)リンドウとエゾリンドウの違いは
 まず検索で引っかかった国立科学博物館のサイト(野の植物100選)から
リンドウ:花は、茎の先や上のほうの葉のわきに1~数個つき、長さ3.5~5cm、先は浅く5つに裂け・・・リンドウの花冠の副片は三角形で、花冠の裂片のほぼ3分の1ほどの高さがある。
低山から亜高山の日当たりのよい草地に、三三五五とかたまって生え、ときには枯れ草のなかにぽつんと咲く姿も見かける。北海道をのぞいて日本各地に広く分布している。群生することはないが、草丈は中くらいで目立った花をつけるので、花の時期には見逃すことはない。ただ、エゾリンドウやオヤマリンドウとの見分けがむずかしいことがあるので注意したい。
エゾリンドウは、茎は緑色、花は1本の茎に5~20個もつき、花冠の副片は低くて目立たないことが特徴。やはり高原の草地や湿地に生え、中部地方以北に分布している。オヤマリンドウは亜高山から高山まで、より高地に生え、花は長さ2~3.5cmと小さく、1~7個がふつう茎の先にだけつき、花冠の裂片はめったに開かない。東北~中部地方および四国に分布している。
<花のフィールド図鑑 秋 実業之日本社>(手元の図鑑)
・葉の縁を触って、ざらざらするのがリンドウで、すべすべするのがエゾリンドウ
・エゾリンドウの葉は細長く、裏は粉っぽく白い。
花図鑑のボロボロブログ!
リンドウ:花期は9月~11月。花は茎の先や上のほうの葉の脇につきます。花冠は筒状の鐘形で、筒の長さは4cm~5cmほどです。先が5つに裂けています。その裂けた裂片と裂片の間には小さな「副片」があります。この副片の存在は「リンドウ属」の大きな特徴になっています。オヤマリンドウやエゾリンドウの方だと、ガク筒の裂け方が浅くて、ガク裂片が短いです。一方、リンドウのガク片は線形です。ガクの先の裂け方が深くて、裂片の長さが長くなっています。

2)エゾリンドウ、エゾオヤマリンドウ、オヤマリンドウ
・エゾオヤマリンドウは背が低く、茎頂部のみに花をつける。と一般的に言われているから、茎頂部以外に花が付いていたら、エゾオヤマリンドウから排除していいのだろうか?
「エゾリンドウ(Gentiana triflora var. japonica)と亜種エゾオヤマリンドウ(G. triflora var. japonica f. montana)の地域集団間の形態的変異」という文献を見ると、「最初に,エゾリンドウの茎頂および上部の複数の節への着花特徴とエゾオヤマリンドウの茎頂のみに着花する特徴(Toyokuni 1963, Ho and Liu 2003)を基に,調査した各地域集団をエゾリンドウ(G. triflora var. japonica)とエゾオヤマリンドウ(G. triflora var. japonica f. montana)に分類した.」って書いているから、「茎頂部以外に花が付いていたら、エゾオヤマリンドウではない」と判断していいのだろう。
<サカタのタネ 春は里から、秋は山から [前編] リンドウ>
・オヤマリンドウの花は、主に花は茎の先端部に集まって咲きます。エゾリンドウと同じ場所に生えますが、全体に細く小柄で、色濃いので区別は容易にできます。
<牧野日本植物図鑑>
・オヤマリンドウは高さ30-60センチ。葉に三縦脈ありとなっている。

*最後に、ミヤマリンドウもつけておきます。8月30日に焼石岳9合目から南本内岳に向かう途中。
ミヤマリンドウ見分け


 

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