どこ歩く-秣岳(6/8)

 気のせいなのか?秣岳の登山道が急速に劣化、というか土壌浸食が進んでいる気がする。特に秣岳から白銀草原に向けて下る所。雨で掘れ、掘れたところは雨でドロドロになったりするから、登山客はまだ草の生えている高い所を歩き、そのうちそこの植生も失われ、雨や雪解け水で再びそこが掘れていく。そうするとまたその隣を歩く。そういう感じで、山の斜面が傷んでいくのかなと思う。
 この先、人口減少で、登山客も減れば問題ないのかもしれないが、行政も登山道整備に金をつぎ込む余裕もなくなっていくだろう。それぞれが10年後の登山道を想像しながら、山への負荷を最小限にする歩き方を身につけていかないといけないのかな、と思う。ぬかるんだところを歩くことを受け入れるのは面倒だし、滑りそうだし、嫌なのは事実だけど・・・それぞれが10年後、いや5年後にどんな山を歩きたいか、残したいかを考えて、歩かなくてはいけないのだろう。自分が同じ山に戻って来ないにしても、そんな想像力を抱いて歩きなさいってことなのかな。
 
 とりあえず、後日、2年前の写真も比較検討してみようと思う。

 あと、既に道が広がってしまっているところの両サイドまで刈り込むのはやめた方がいい。確かに、笹とかに覆われるより、少し刈り払われている方が、高山植物が生育しやすい環境が生まれるのかもしれないが、それは「そこを歩かない」ということが保証されている限りのことだろう。登山道の脇が刈り払われていると、道がぐちょぐちょしている時に、草の上を歩く人が現れ、その結果、植生は失われる。高山植物は道と道の間みたいなところで、けなげに頑張っているみたいな登山道になるんだな。しかしそれも時間の問題で、最後は掘れた登山道が何本も広がることになる。


 


 
 

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