曲川のかんじき

このへんでは、かんじきを作る材料には「とりき」と呼ばれるクモロジの木を利用します。これは和菓子などに添えられる爪楊枝にも利用される木だといいます。「とりき」は乾いても折れにくく、水分を吸わないのでかんじきの材料にいいそうです。曲げにも強く、材料の木を曲げてみても折れません。

P1180267

P1180278 P1180275
歩くときに雪にひっかからないように、前部に少しそりがはいっています。
またかんじきには爪が付いている種類もありますが、爪が邪魔になることもあり、このあたりでは爪なしが多いようです。 ひもの組み方にもこだわりがあるそうで、後ろの紐を交差させることで紐がずれにくいとのことでした。

P1180270

雪の多い地域では2重かんじきというのを使います。ここで紹介する2重かんじきは外側と内側がゴムベルトで結ばれています。すごい工夫です。

昔は炭焼きとかで冬場も山に入る人が多かったそうですが、そういう仕事もなくなり、かんじきを作る人ももうほとんどいないそうです。一度作ると何十年か持つそうで、売るのでなければそれほど作る必要もないようです。見せていただいた方は、だいぶ前にこのかんじきを作られたとのことでしたが、材料は既に揃えてありました。(あお)

カテゴリー: 道具 タグ: , , パーマリンク